書評へのコメント追加

書籍名 和のルール [amazon.co.jp で検索]
出版社名 株式会社ディスカヴァ−・トゥエンティワン
著者名 加藤ゑみ子
[001] 2005/01/13 01:15:34 古木 良子
この本は、著者の考えた和のルールの総論的ものです。
和の心、和の美、和の生活と3章に分かれ、和のルールについてのお話で構成されています。

和の心では、「和」という言葉に表現される日本人の精神性について書いてあります。
その中で心に残ったものは、「物に心を写す」という節です。
「花を見れば、花の姿に花の心を見ます。その花の心とはすなわち、自分の心であり、人の心です。花に自分の心を写し、それを見るのです。」
私事ですが、20年くらい華道を習っていますが、なかなか上手になりません。この心が足りないのかなと反省しています。

和の美で心に残ったものは、「機能美」という節です。
「日本では、平安の貴族文化から武家文化、そして江戸文化の町人文化もすでに花開き、常に生活に根づいた機能美が存在していました。
しかし、第2次世界大戦以降の復興と経済成長の中で…
…機能性というより便利さに走りすぎ、美しさから遠のくばかりの品やひたすら新しさと求める結果、不必要な機能まで作り上げるに至っています。」
まさに世の中のものすべてでその通りと思いつつ、自分の仕事自体ももっと機能美を追及するべきではないかと反省しています。

和の生活で心に残ったものは、「安心感」です。
「住まいや物による安心感とは、一口でいえば美しさです。汚れていたり、煩雑になっていたりすると、不安が生まれ、その積み重なりが恐怖感を育てます。

白木だった木肌が色づき、そこにくすみが加わったとしてもそれは、美しさと損なうものではありません。昔の日本の素材は、天然材がすべてであり、表面の経年変化にも耐えうるしっかりとした形状であり、自然素材の確かなぬくもりがありました。見慣れた安心感がありました。古びていても丁寧な手入れが施されていたからです。」
日本の安心感には美しさ以上のものが隠れていた。現実は?と思うと悲しいものがあります。

今、「和」ブームだそうです。
swimyにご参加の方は、年代的に和に日常触れていたり、和を熟知している方はたくさんいらっしゃると思います。
そういうかたがたには、当然のことだといわれるかもしれません。しかし、このような世の中だからこそ、今の日本人はもっと「和」の本質を知るべきではないかと思います。「和」の本質を活かし、基盤となっている哲学を利用した何かを日本で創り発信できないでしょうか?
それの基礎となる本ではないでしょうか。
ぜひ、若い人に素養として読んでもらいたい本です。(という私ももう若い年代ではないのですが…)

最後に著者のあとがきから…
「「和」の心から創られた美しさには、安らぎがあります。静けさがあります。優しさがあります。美しくて優しい静かな日本人になりたいものです。」


書評・コメントを追加してください。

発言者名
内容
ID
パスワード

書評・コメントの追加には入会時にお知らせした Swimy メンバー専用の共通 ID とパスワードが必要です。ID や パスワードが不明のときは事務局(contact@swimy.org)までお問い合わせください。