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書籍名 ポストモダン マーケティング [amazon.co.jp で検索]
出版社名 ダイアモンド社
著者名 スティーブン ブラウン
[001] 2005/03/26 02:09:05 松田修
マーケティングの大御所であるフィリップ・コトラーと著者のハーバードビジネスレビュー誌における論争から生まれたマーケティングの専門書であることを先にお断りしておくことが必要かもしれない。抱腹絶倒する専門書など世に存在しないのが常識。しかしこの本は歴史上ではじめてその常識を覆す可能性があるかもしれない(!?)。 前書きを読むだけでもこの本の価格の半分くらいは元をとれる。なにしろイギリス人で世界的なマーケティングの専門家である著者がアメリカ入国審査官からマーケティング成功の定義を尋問され、その答えにノーと言われたあげく、彼からマーケティングについての薀蓄を傾けられてそれを拝聴する場面が3ページほどある。

レッスン1「お客を憤慨させて売上を上げる方法」
レッスン2「抜け目ない顧客とうまくやっていく方法」

という調子でレッスン12まで続くだけでも尋常ではない。「科学性」などと称して、本来人間同士のダイナミックな関係性を忘れているというモダン(現代)マーケティングへの反撃に満ちている。

その断片を下記に。

「大企業のほとんどは、あなたつまりお客なんてあまり好きではないんです。もちろん例外はあります。ホテル、航空会社、マイクロソフトは除かなくてはいけません。だってホテル、航空会社、マイクロソフトはあなたのことをあまりじゃなく、まったく好きではないからです」

「顧客に耳を傾けることが最悪の結果を招くときもある」

「マーケティングの究極的目的は顧客にモノを売ることです。それ以上でもそれ以下でもありません」

「マーケティーズは顧客をまったく無視するわけではなく、顧客志向という概念を無視するだけ」

顧客に欠乏感を抱かせ、顧客を振り回す悪巧みの実例がこれでもか!というくらい登場しているので、私は「恋愛ゲーム的マーケティング論」と一応ネーミィングしておきます。最初から最後までアイリッシュブラックユーモアが
満載なのでマーケティングの勉強よりはイギリスユーモアの教科書にも適しているかも。
専門書なのに「超ファッキング」「ファック・ユー」「FUCK」とかの単語がでていますので18未満お断りです(笑い)。
不真面目がお好きで好奇心旺盛なかたにおすすめ。または
いわゆる「科学的マーケティング」は3C、4P、7S、CRM、STP、PSTとか無味乾燥なことを言っていて少しも実用的ではないとご不満の方におすすめ。または日常的に売ることで苦労しているかたで癒しを求めている方におすすめ。

[002] 2005/05/26 18:58:35 古木 良子
松田さんの書評のタイトルをみて、ポストモダンってなに?と思って読もうと思っていた本。やっと完読しました。

松田さんの書評のようにレッスン形式の本。
1レッスンごとにどうすればいいか書いてあり、最後に
フリーギフトとして具体的な例があります。
この本はポストモダンマーケッティングの実践本だというだけあって、ちょっと盛りだくさん気味です。

いろんな例を楽しく読むにはいい本でした。

どうもポストモダンという言葉は、60年代から始まった社会変容のための主流となったモダンマーケティングに変わる概念だと言っていますが、実は、20世紀のはじめから半ばくらいに戻ろうよといっているのです。

顧客志向でなくてもモノが売れる。
そうするべきなのか、そう仕向けなければならないのか。
例にヒントが隠されているのかもしれない。



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