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書籍名 ITにお金を使うのは、もうおやめなさい [amazon.co.jp で検索]
出版社名 ランダムハウス講談社
著者名 ニコラス・G・カー
[001] 2005/05/22 11:33:39 山田博英
伊藤芳浩さんに教えてもらって読んだ本です。僕はITインフラはインターフェースの標準化への圧力の中でアプリケーション層へ向けて進んでゆくと感じているのですが、この著者は同じことをコモディティーという切り口から書いていて、言ってみれば僕はサプライサイドの視点から、著者はユーザーサイドの視点からということで、大変参考になったと同時に、反省とエネルギーをもらいました。彼によると企業の業務プロセスもインフラかするということですが、その考えは向ってゆく方向を示す補助線として有効と僕も感じました。
[002] 2005/07/13 11:15:46 古木 良子
「ハーバード・ビジネス・レビュー」に書かれた「ITの能力が向上し、ユビキタス化が進むにつれ戦略的価値が低下した。ITは鉄道や電力などの過去に生まれたインフラ技術と同じ道をたどってコモディティ化している。今後は、積極的にITに競争優位を求めることでなく、コモディティとしてコストとリスクを管理することである」という著者の論文の反論に答えたものです。

1990年代、経営者の机にもコンピュータを置かないと遅れている印象を与えた。そして、ビジネスモデルのデジタル化を行った。ITへの投資が自社の差別化と優位性を確保するためにコンサルをつけてきた。この頃から、「時代に取り残されないこと」「生き残ること」ではなく、「競争の優位性の確保」だけを目的とした投資がIT関連の投資の半分以上も占めるようになった。
このことは、経営者の考え方が大きく変わったことが伺えるといっている。

しかし、インターネット・バブルの崩壊で、その頃に投資は無に帰した。経営者たちは、懐疑的態度になり、IT関連の投資に慎重になった。

「ITの能力が高まったり、ITを活用できる場所が増えるにつれて、事業戦略におけるITの重要性も増す」
理にかなった仮説であるが、著者はこれが誤解だと言っている。
それはなぜかというと、企業が優位性をもつ条件は、資源がどこでもあることではなく、むしろほとんどない希少性にあり、競争相手よりも優位に立つには、あいてがもてないものを持つか、相手のできないことを実行することである。
ITは、もはやどんな人も利用したり、妥当な価格で手に入れることは可能です。まさに、「戦略性を秘めた資源」から「コモディティ」に変わり始めている。つまり、必要経費だといっています。

最後にITがビジネスに限らず、社会全般に与える影響の評価やITの及ぼす影響の様相や程度を判定するのはまだまだ難しいといっている。しかし、ここで、「わかっていること」「わからないこと」を区別した上で、好奇心と批判精神と謙虚さをもって将来を見据えることだといっている。



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