書評へのコメント追加

書籍名 『国家の大義』(世界が賞賛したこの国のかたち) [amazon.co.jp で検索]
出版社名 講談社 +α新書
著者名 前野 徹
[001] 2006/11/03 21:20:20 三田 守久
 すごいタイトルだけれども、読みやすい文体の新書版である。
 全体として、「日本礼賛」の表現の溢れた内容は、自分にとっては違和感のあるものではないが、戦後民主主義教育を受けた多くの人々にとっては「ほんまかいな」という感想をもつのではないだろうか。「右翼」とか「民族主義」とか「(いま流行の、偏狭な)ナショナリスト」とか、あらんかぎりのレッテルを貼るひとだっているかもしれない。帯に「石原慎太郎氏、中西輝政氏激賞!世界を救う日本!!」なんて書いてあるのだからなおさらそういうことになるかもしれない。
 日本の過去から現代のすべてが、比類のない精神文明としておおむね肯定的に描かれている。対して、欧米の文化、文明が行き詰まっており、隘路にはいりこんでしまっている、と批判する。

 わたしは、基本的には著者の側に立っているものだが、だからといって内容に無条件に賛成できるかというとそうでもない。
 著者は、「欧米」とひとくくりにして批判するが、あたかも「欧米=日本以外」というような印象を受ける。当然のことながら世界は(欧米+日本)ではないのだから、かりに「反」欧米を標榜したとしても、日本以外の他の文明への思い遣りのある眼差しがほしいところだ。
 著者は「時代の大義」を見抜く天才として、中曽根康弘氏、石原慎太郎氏、竹村健一氏をあげる。たしかにこの三人の発言に時代を切り取る(というか表現する)キレのある才能を感じるが、まだそこまでの評価なのではなかろうか。

 苦々しい思いで読む「一群の」ひとびとがいるのは間違いない。

書評・コメントを追加してください。

発言者名
内容
ID
パスワード

書評・コメントの追加には入会時にお知らせした Swimy メンバー専用の共通 ID とパスワードが必要です。ID や パスワードが不明のときは事務局(contact@swimy.org)までお問い合わせください。