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書籍名 『千年、働いてきました』---老舗企業大国ニッポン(角川oneテーマ21 C-123) [amazon.co.jp で検索]
出版社名 (株)角川グループパブリッシング
著者名 野村 進
[001] 2007/06/05 17:00:03 三田 守久

 あまり意識せずに思っていたことを、そうだったんだ、と気づかされた、というか具体的なデータで見せてもらった、そんな感じか。

 伊勢神宮の式年遷宮などのことを読んだり聞いたりしていたので、日本ではそうした旧いしきたりなどが随所に残っているものとは想像できる。神社の建築というのは(もちろんほかにもいろいろなあろうが)、技術だけでできるわけでなし、素材も部品もそして道具もなにもかもがなくてはなるまい。ひとつのものを作り上げるためのそうした「裾野」の拡がりは想像するだけでもたいへんなものだとわかる。

 それでもこの本の冒頭に書かれていることを読むとやはり唸ってしまう。

 この本は主として製造業の色彩の業をあつかっている。著者も書いているように、昔から続く旅館、和菓子屋などのような業ではなくて、昔から続く技術を生かして現代に通用する技術、商品に仕立て上げたひとびと(あるいは組織、あるいは会社)をあつかっている。

 本の冒頭に書かれていることは単なるデータだが、そういうことすら知らなかったので日本は凄い国なんだな、と思わず感じ入ってしまう。

 例えば:

・ 世界最古の会社は日本にあって、設立は西暦578年、大阪の「金剛組」で、紆余曲折はあったもののいまも生き残っている。最初のしごとは難波の四天王寺の建築とか。
・ 日本には創業300年以上の会社が10万社以上ある。
・ 千年を超える旅館、和菓子屋、仏具店、薬局などもあるそうな。
・ ヨーロッパにある最も古い会社でも640年の歴史もない。日本にはこれより古い会社が100社以上ある。
・ 韓国には80年以上の会社はない。
・ 中国は共産党政権だという特殊事情はあるにせよ、古い会社(家業)もあるにはあるがそれでも300数十年というところらしい。
・ 香港には100年以上の会社がかなりあるが、植民地の歴史と同期しているものと思ったほうがよさそうだ(とは書いていないが、そう読める)。
・ その他のアジアも植民地であったところは同様のようだ。

などということが、冒頭の数ページに書いてある。

 内容は、推して知るべし、というか、みなさまご一読を。

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