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書籍名 『早朝座禅ー凛とした生活のすすめ』(祥伝社新書) [amazon.co.jp で検索]
出版社名 祥伝社 
著者名 山折哲雄 
[001] 2007/11/29 12:18:11 三田 守久

 自分では、「早朝座禅」などやる気がないくせに、それを実行しているひとの話を聞こうというムシのいい話なのだが、著者については、なんとなくどっちつかずの意見をいうかたのような偏見をもっていたので、この際、一度著作物に(新書版で厚くもなく、字も大きいので)すこしでも接してみようという気になった。

 結論的には、わたしの持っていた印象とはまったくちがうようで、いまでこそ「激しく考え、優しく語る」(208ページ)を心がけているそうだが、若い頃には「・・・学界でも大変な権威として知られていた著名な学者を真正面から批判した。そのせいで各方面からバッシングを受け、学問の世界から追放同然の身になってしまった。」(93ページ)ようなこともあったそうだ。これはなかなかできないだろうなあ。

 あちらこちらで共感するところ「大」だが、もっともそうだそうだ、と感じた部分、「共生」ということばのもつどことはなしに漂う「いかがわしさ」に対する感じかたであろうか(184ページ)。とくに環境問題を論じたりするとアヤシげな「共生」論が飛び出してくる。じつにアヤシい。

 それ(環境問題など)とは違うが、著者は「共生」のことをいうなら「共死」ということがあってよかろうし、もっと「死」について考えるべきである、と述べる。

 「死ぬな」、「殺すな」、「盗むな」、「嘘をつくな」という否定形のことばを使わない世の中に対して総じて批判的である。「共生」も同じだが、直接的な言及の表現を避ける現代の風潮を批判する。わたしも賛成する。

 いろいろ述べられているが、たとえば、日本の叙情歌に対して肯定的である(176ページ)、「魂」の存在を信ずる(201ページ)などには大いに賛意を表したい。

 およそ近代的合理性とはほど遠い主張がそこかしこでなされる。

 ほんとうは「座禅」の話だったんだが、、、。

 ひとに薦めるのにちょうどよい程度のボリュームでもある。

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