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書籍名 『変見自在 サダム・フセインは偉かった』 [amazon.co.jp で検索]
出版社名 新潮社
著者名 高山正之
[001] 2008/03/10 14:41:26 三田 守久
 ときどき買う週刊誌(それが「週刊新潮」とは知らなかったのだが、それ)の「変見自在」というコラムを集大成したものがこの本だそうである。

 著者の書いていることは、ほとんど「異論」、「暴論」の類いに分類されそうだが、じつは結構、的を射ていて読んでいて面白い、また興味が尽きない。タイトルの「サダム・フセインは偉かった」もそんなコラムのひとつだ。サダム・フセインは本来なら女性にきびしいイスラム社会にあって、われわれ流にいえば「女性解放」に力を尽くした、というか家に閉じ込めていた女性の力を、宗教的な束縛から開放し、国家の発展のための力に変えた。結果、イラクは急速に発展した。

 欧米はそれが気に入らなかった、と著者はいう。石油だけ供給していればいいのに、なまじ欧米並みの感覚を身につけてもらっては困るので排除することにした、というのだ。どうしようもない連中を取りまとめていた「たいしたやつだったのだ」と著者は感心している。なるほど、そういう見方もあるか。

 著者はわれわれが常識だと思っていたものをつぎつぎに打ち砕く。

 「インドの礼儀知らず」では、チャンドラ・ボースが(親日家のように言われているが、じつは)大の日本嫌いで、「・・・日本の敗色が濃くなるとさっさと見切って、『次は中国共産党かスターリンを頼る段取りをしていた』という。彼の側近や親族のハーバード大教授の台詞だ。この新聞(注:朝日新聞のこと)がよくやる作り話とも思えない。」ということだそうだ。

 「恩義を忘れる悲しい国」では、テコンドーが(実際はそうなのに)日本の空手から生まれたものではなく、逆に空手がテコンドーから生まれた、そしてそれを日本に教えてあげたのだ、という韓国の(捏造された)主張を紹介している。

 「悪質記事だろ、秋山君」では、剣道のかたちから考えて「百人斬り」はあり得ない、という。剣道には詳しくないが、剣道では、右足は必ず(半歩か一歩は)左足より前に出るそうだ。「百人斬り」の写真はそんなことにはまったく頓着ないかたちで写っているところから考えると、合成による写真であることがバレバレなのだそうだ。そうしたことに無関心に記事を書き続ける朝日新聞を批判している。つまり朝日新聞の秋山社長に「悪質記事だろ、秋山君」と言っているわけだ。

 面白い本。

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