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書籍名 科学革命の構造 [amazon.co.jp で検索]
出版社名 みすず書房
著者名 トーマス・クーン
[001] 2008/04/05 07:59:06 山田博英
「科学者とはある特定の一群に、成功すると否とを問わず、ある要素をくわえようと努力している人間のことにすぎない。そうなれば科学の発展とは、科学知識やテクニックの山をだんだん大きく積み上げてゆく過程にすぎない。」

ところが近年の科学史では、累積による発展ということでは説明がつかないということで、多分著者は科学者集団の精密な動きを分析して、

「私が以後パラダイムと呼ぶものの科学研究にける役割を認めるにいたった」。

という事でパラダイムを科学の分野に特定した精密な分析でその揺籃期、転換期、成熟期がどんな過程を経るのか精密に説明している。

科学史の場合には著者も指摘しているように、極めて閉じた世界でパラダイムが理論等に落ちるのでそれができるが、その概念を今の社会の現象に使おうとすると、境界がはっきりせず、感覚で行くしかないのだが、その感覚は社会現象でもまったく同じだと思う。うえで著書から引用した文章の科学者を企業家に置き換えれば、まったく同じことが言える。科学のパラダイムと工学の関係、工学と社会の関係をきちっと誰か考えてくれれば、おそらく社会のパラダイムがもっとはっきり定義できると思うが、とにかくパラダイムという概念は今の社会の現状をブレークするのに重要な概念である、とこの本は確信を与えてくれる。

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