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書籍名 危機の構造 日本社会崩壊のモデル [amazon.co.jp で検索]
出版社名 中公文庫
著者名 小室直樹
[001] 2008/05/24 08:35:48 山田博英
 日本という国はどうなっているのだろうか、と気になりだした1990年ころに、そのメカニズムについて書いた本として「日本権力構造の謎」という本とこの本が印象的でした。この本は何冊も買っていろいろな人に回しているうちに、自分の本がなくなって、買おうと思ったときには絶版になっていたので、最近古本(といっても定価より高い)で買ってもう一度読みました。今度はそれをABCモデルに則して読んで、以前より深く解釈できました。原書はもう30年以上前の石油ショックの時に書かれたものですが、現在、我々の前に立ち現れる奇怪な諸現象をよく説明している、日本の国の構造を書いた本です。たとえば;
「規範は社会において有功に機能しうる。ところが、各規範が断片としてのみ存在している場合には、人は『自分に都合の良い』断片のみを享受し、これとカウンター・バランスするサブシステムを棄ててかえりみないこととなる。子分に無理のみを要求して立場や気持ちなどを思いやってくれない親分、義務を忘れ権利のみを主張する若者(最近は若者とは限らないーhy)、特権のみを享受して責務を引き受けようとしないエリートなどが群生するようになる。このことから必然の帰結として、巨大な『責任の真空地帯』が発生する」

この真空地帯を地べたから埋めよう、というSwimyの方々にはぜひ読んでもらいたいのですが、こういう良い本はこれだけでなく、どうも絶版が多いのはこの国のかたちのアウトプットなのでしょうか。

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