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書籍名 『神仏たちの秘密』・・・日本の面影の源流を解く [amazon.co.jp で検索]
出版社名 株式会社 春秋社
著者名 松岡 正剛
[001] 2009/07/31 22:47:09 三田 守久
 書名の前に、
  (連塾・・・方法日本・・・I)
がついているので、シリーズの第一冊目であることがわかる。本文を読むとどうやら3部作のようである。

 「連塾」とはなにか?松岡正剛氏の考えていることをみんなで聴こうではないか、ということのようでこの本は全八回の講義のうちの第一回から第三回の(いわば)講義録の体裁になっている。
 第一講:「日本という方法」(2003年7月26日)
 第二講:「神秘の結び目」(2003年9月26日)
 第三講:「仏教にひそむ謎」(2003年12月20日)

 「方法日本」とはなにか?これこそが著者のテーマであるように思う。要するに、松岡正剛氏流の日本の解釈あるいは日本に切り口、というところであろうか。

 著者のものすごい知識、縦横無尽の解釈どれを取っても驚嘆させられる。いったいこのひとの頭のなかはどうなっているのだろうか。わたしのような凡人の知識量を何桁も超えているように思える。また解釈もそれらの知識を縦に、横に、斜めに切って、繋いで、関係づけて、およそいままで思ってもみなかった世界を垣間見せてくれる。

 聴衆(受講者?)も、毎回違うようだけれども、いろいろな世界のかたがいて、たとえば現民主党の代表である鳩山由紀夫氏がいたかと思うと、遠州流茶道の宗家の小堀宗実氏がいたり、歌舞伎の中村吉右衛門氏、江戸研究家の田中優子氏、、、と多彩で各界を代表するようなかたがたへの講義なのだからプレッシャーも相当なものだったろうと思う。
 面白いことにこの講義の世話役として、理事になっておられるかたにはわれわれの業界とも縁の深い参議院議員の鈴木寛氏がなっている。また同僚の松井孝治議員も参加しているらしい。発起人には日本オラクル、シスコシステムズの社長さんがた(新宅正明氏と黒澤保樹視)がなったりしている。

 さて内容だが、ふだんわたしたちが常識のように考えていることをものの見事にひっくり返してくれる。「日本」をどう解釈するのか、解釈するための「方法」をどうするのか、について一貫して説明してくれているように思う。

 たとえば「本来の日本は、ミクロのほうに世界を発見していくという独特の方法をもっていたんです。『小さきもの』です。『日本という方法』のひとつだった。」(13ページ)と言っている。「Small is beautiful」でしょうかね。そうしてあれやこれやの方法が提示される。

 ちょっと興味をひいたところで、(日蓮は)「どんな身に生まれ育っても法華一乗を確信して、その気持ちをもって仏国土の構築にこの身を捧げようというテーゼです。この日蓮の解釈は中国の法華思想にもわが国の天台思想にもなかったものでした。信仰と国家とが、激しい意思によって仏国土に向かって一乗になっている。差別に立ち向かうという点でも、たいへん激越です。」(260ページ)と言ってところなどは、日本の某学会が政党を作ったことの理由になっているのではないだろうか、などとついつい思ってしまった。
 

[002] 2009/08/01 16:36:20 山田博英
>「本来の日本は、ミクロのほうに世界を発見していくと
>いう独特の方法をもっていたんです。『小さきもの』
>です。『日本という方法』のひとつだった。」
>「Small is beautiful」でしょうかね。

その著者のシューマハーは機械力ではなく人間力で経済システムを作ることをSmall is Beautifulといったと思うので、ここは同じことではないと思います。
[003] 2009/08/01 18:54:54 三田 守久
 ほんとうは、そうかも、、、。

 ただわたしの感覚は「美は細部に宿る」みたいな感じを持っています。

 シューマッハもそういう感覚を持ち合わせていたように感じました。違いますかね。
[004] 2009/08/01 19:34:04 山田博英
僕には美は細部を美しくする「全体」にある、という感じです。先に投稿したグレゴリー・ベイトソンの本もその点で僕に力を与えてくれているものです。
[005] 2009/08/01 22:20:49 三田 守久
 「全体」の好きな山田さんらしい。

 やはり美は「細部」でしょう。

 という風に詰めて行くと、結局,同じところに辿りつきそうですけれどもね。

 松岡氏のいうほうがやや抽象的、哲学的でしょうか。シューマッハのほうはもうすこし具体的な感じをもっていて、そういう「味」を西洋人にも持ってもらえるといいな、とい思いです。

 ベイトソンというのはむかし聞いたことがあるような、、、。

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