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書籍名 TPP亡国論 [amazon.co.jp で検索]
出版社名 集英社新書 2011.3
著者名 中野剛志
[001] 2011/07/30 20:15:04 神谷英一郎
TPPは、マスコミが「加盟しないと日本はまたぞろ取り残される」というキャンペーンを張り始めた段階で、これは怪しげな代物に違いないことが明白になったわけだが、震災とフクシマによってモラトリアム期間となっている今、少し勉強しておこうと何冊かの一般向け解説本を読んでみた中で、この本が最もコンパクトに問題点を網羅・解説している。

TPPはFTAやEPAと同様、国家間の経済活動の活性化を目的とした協定であるが、関税の即時撤廃やサービスの自由化、人の移動の自由化(要するに移民がどんどん入ってくる)も含む『過激』な協定である。日本が当面ライバル視している韓国(そしてもちろん中国)が加盟の意思をまったく示していないことは、この協定が「貿易立国」にとってまったくメリットがないことを如実に示している。

日本が加盟した場合の、TPP加盟国の経済規模を見ると、アメリカが7割弱、日本が25%で、この両国で全体の9割以上を占め、実態は日米経済協定に他ならないことがわかる。そしてアメリカの意図は2国間FTAなら日本が強力に主張するであろうコメをはじめとする農業分野や政府調達の解放などの例外交渉を封じ込めることであるのが明白であろう。

それでは日本は農業を壊滅させ、法務サービスを解放してアメリカ流の訴訟社会を招いてまでして、何を得ようとしているのか。例えばそれはすでに現地生産をしている自動車産業にとってどの程度のメリットがあるのか。例えば何パーセントかの関税が撤廃されたくらいではサムスンやハイアールと競争できるわけのない家電産業が生き延びることを可能にするのか。もしそれが国家の安全保障であるなら、・・・。

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